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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科56巻4号

2002年04月発行

文献概要

臨床報告

片眼外転運動制限にメチルプレドニゾロンパルス療法が奏効した多発性硬化症

著者: 奥川加寿子12 井上賢治12 高野清豪3 若倉雅登4

所属機関: 1名戸ヶ谷病院眼科 2東京大学医学部眼科学教室 3名戸ヶ谷病院内科 4井上眼科病院

ページ範囲:P.632 - P.636

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 33歳女性が1か月前からのめまいと,10日前からの複視で受診した。初診時所見として,右眼の外転制限,複視,眼振があった。磁気共鳴画像検査(MRI)で,側脳室周囲の白質と右小脳核に多巣性の高信号があった。これらの所見から多発性硬化症と診断した。ただちにメチルプレドニゾロンパルス療法を2クール行った。3か月後にはMRI画像上での変化はなかったが,右眼の外転制限と複視は寛解した。片眼の外転制限を主症状とする多発性硬化症は稀であるが,これに対してステロイドパルス療法が奏効したと考えられる症例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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