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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科56巻5号

2002年05月発行

文献概要

特集 第55回日本臨床眼科学会 講演集(3) 原著

沖縄の白内障手術症例の特徴

著者: 早川和久1 酒井寛1 仲村佳巳1 仲村優子1 澤口昭一1 名嘉文子2

所属機関: 1琉球大学医学部眼科学教室 2名嘉病院眼科

ページ範囲:P.789 - P.793

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 沖縄本島の2施設で手術が行われた白内障722眼の診療録を検索した。施設Aでは425眼,施設Bでは297眼である。Shaffer分類2度以下の狭隅角は,施設Aで106眼(24.9%),施設Bで130眼(43.8%)にあった。施設Aでの前房深度は2.30±0.60mm,眼軸長は22.7±1.2mmであり,施設Bと過去の久米島検診でのそれと差がなかった。施設AとBで同一術者が耳側透明角膜切開で行った手術の合併症は,虹彩脱出2眼,チン小帯断裂2眼,一過性眼圧上昇21眼であった。最終眼圧は平均3.4mmHg下降し,5眼に濾過手術を追加した。沖縄の白内障症例では狭隅角の頻度が高いことと,このような症例に耳側透明角膜切開が有用であることが結論される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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