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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科56巻5号

2002年05月発行

文献概要

特集 第55回日本臨床眼科学会 講演集(3) 原著

ラタノプロストによる眼圧下降と眼圧変動の抑制

著者: 三好和1 熊野けい子1 山川良治1

所属機関: 1久留米大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.795 - P.798

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 ラタノプロスト点眼による眼圧日内変動の変化を,原発開放隅角緑内障3例6眼について検索した。6眼とも手術の既往がなく,それまで使用中の眼圧下降薬全部または一部をラタノプロストの夜間1回点眼に切り替え,変更前とそれぞれ3,5,15か月後の眼圧と日内変動幅を測定した。ラタノプロスト使用前15.9±1.2mmHgの眼圧は変更後13.5±1.5mmHgになり,有意に下降した(p<0.01)。下降幅は4.0〜0.4mmHg,平均2.4mmHgであった。日内変動幅は,1日に11回測定した最高眼圧と最低眼圧の差と定義した。日内変動幅は,変更前6〜13mmHg,平均8.7mmHgであり,変更後2〜5mmHg,平均4.0mmHgになり、有意に減少した(p<0.005)。変更前後の眼圧変動幅の差は,最大8mmHg、最小2mmHg,平均4.7mmHgであった。ラタノプロスト点眼は,他の眼圧下降薬の点眼に比較して,平均眼圧を下降させ、眼圧日内変動を抑制した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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