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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科56巻5号

2002年05月発行

文献概要

特集 第55回日本臨床眼科学会 講演集(3) 原著

高度近視黄斑円孔網膜剥離にインドシアニングリーン内境界膜剥離を併用した硝子体手術成績

著者: 南政宏1 今村裕1 植木麻理1 佐藤文平1 池田恒彦1

所属機関: 1大阪医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.819 - P.822

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 高度近視に伴う黄斑円孔網膜剥離8例8眼に対して,インドシアニングリーン(indocyaninegreen:ICG)染色を用いた硝子体手術を施行し,その有用性につき検討した。手術では硝子体切除後に,ICGを後極部網膜に塗布したが,その結果,残存硝子体皮質の同定が容易となり,硝子体をより確実に除去することができた。また黄斑円孔周囲の内境界膜を剥離することで,黄斑円孔周囲の網膜接線方向の牽引を軽減できるものと考えられた。術後6か月以上の経過観察で,8眼中7眼は初回手術で復位を得た。術後黄斑円孔は検眼鏡的に閉鎖,もしくは不明瞭となった。ICG染色は,内境界膜剥離を容易にするだけではなく,残存硝子体皮質の確実な除去が可能となり,復位成績を向上させるうえで有用な方法であると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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