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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科56巻5号

2002年05月発行

文献概要

特集 第55回日本臨床眼科学会 講演集(3) 原著

1995〜2000年の眼感染症における嫌気性菌の検出状況

著者: 大石正夫1 宮尾益也2 尾崎京子3

所属機関: 1白根健生病院眼科 2新潟大学医学部眼科学教室 3新潟大学医学部附属病院検査部

ページ範囲:P.827 - P.830

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 2000年までの6年間に,新潟大学医学部附属病院眼科感染症クリニックで眼感染症患者から669株の菌が検出され,嫌気菌は123症例146株(21.8%)であった。菌種はPfopionibacterium115株(78.8%)でもっとも多く,以下,Peptostreptococcus 8株(5.5%),Prevotella 6株(4.1%),Fusobacterium 3株,Actinomyces 1株などであった。原疾患は,角膜潰瘍24例,急性結膜炎22例,慢性結膜炎18例,角膜炎16例,慢性涙嚢炎16例などであった。検出菌の47.7%は嫌気菌単独で分離された。症例の75.6%に鼻涙管狭窄,副鼻腔炎,糖尿病などの基礎疾患があった。薬剤感受性検査では,全体的にペニシリンG,イミペネム,ミノサイクリンに高感受性を示した。グラム陽性菌はエリスロマイシンとオフロキサシンに,グラム陰性菌はエリスロマイシン,オフロキサシンとバンコマイシンに耐性を示すものがあった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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