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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科56巻5号

2002年05月発行

文献概要

特集 第55回日本臨床眼科学会 講演集(3) 原著

超音波白内障手術中の縮瞳に関するブロムフェナク点眼とジクロフェナク点眼との比較

著者: 宮里智子1 長嶺紀良1 中村秀夫1 早川和久1 澤口昭一1

所属機関: 1琉球大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.835 - P.838

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 白内障手術中の散瞳維持効果を,ジクロフェナクナトリウム(ジクロフェナク)とブロムフェナクナトリウム(ブロムフェナク)について比較した。両眼が同程度の白内障6例12眼に同一術者が手術を行った。手術の2時間前からトロピカミドとフェニレフリンを15分の間隔で点眼し,さらに一眼にはジクロフェナク,他眼にはブロムフェナクを30分間隔で点眼した。手術は耳側透明角膜切開による超音波乳化吸引術と眼内レンズ挿入術で行い,瞳孔径を計測した。灌流液にはエピネフリンを添加しなかった。皮質吸引終了までの縮瞳率,手術終了時の最終縮瞳率には,ジクロフェナク群とブロムフェナク群とで有意差がなかった。ブロムフェナクの術前点眼は,従来から使われているジクロフェナクと同等の効果を示した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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