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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科56巻5号

2002年05月発行

文献概要

特集 第55回日本臨床眼科学会 講演集(3) 原著

緑内障手術により上脈絡膜出血をきたした2例

著者: 小島麻由1 木村英也1 野崎実穂1 岡部純子1 小椋祐一郎1

所属機関: 1名古屋市立大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.839 - P.842

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 緑内障手術による上脈絡膜出血が2例2眼に生じた。1例は落屑症候群の79歳男性で,ad—vanced non-penetrating trabeculectomyの4日後に遅発性上脈絡膜出血が起こった。他の例は原発開放隅角緑内障の75歳男性で,suture canalization術中に,駆逐性上脈絡膜出血が生じた。両症例とも,硝子体手術と経強膜的血腫除去術を後日行った。両症例に共通して,高年齢と無水晶体眼があり,第1例には高血圧,無硝子体眼,術後低眼圧,第2例には高度近視が危険因子として存在した。このような危険因子がある患者での緑内障手術では十分な注意が必要である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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