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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科56巻5号

2002年05月発行

文献概要

特集 第55回日本臨床眼科学会 講演集(3) 原著

脈絡膜骨腫2例のフルオレセインおよびインドシアニングリーン蛍光眼底造影所見

著者: 松永寛美1 川野敏夫1 加藤勝1 堀田喜裕1 高橋邦昌2

所属機関: 1浜松医科大学眼科学教室 2静岡県立総合病院眼科

ページ範囲:P.857 - P.862

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 脈絡膜骨腫の2例4眼を検索した。症例は23歳女性と25歳男性で,骨腫の短径は4眼とも8乳頭径以上であった。病変部は,骨腫の中央部の黄白色部位,それよりも周辺にある燈色部位,軽度の色素沈着を伴う萎縮部位の3つに大別できた。フルオレセイン蛍光造影では,骨腫全体が早期から後期に至る過蛍光を呈し,内部の血管の造影と組織染によると解釈された。過蛍光の程度は橙色部位よりも黄白色部位で強く,橙色部位では網膜色素上皮が正常に近い状態にあることを示していると解釈された。インドシアニングリーン蛍光造影では,萎縮部位を除いて骨腫全体が過蛍光を呈し,腫瘍内の血管が豊畠であることを示していると解釈された。橙色部位では低蛍光を示す部位があり,腫瘍内の血管の未熟さ,または腫瘍によるブロックと解釈された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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