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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科56巻5号

2002年05月発行

文献概要

特集 第55回日本臨床眼科学会 講演集(3) 原著

外転運動障害で初発した上咽頭癌の1例

著者: 荘司琢郎1 菅原正容1 高村浩2 山下英俊2

所属機関: 1山形県立新庄病院眼科 2山形大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.863 - P.866

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 59歳男性が10か月前から複視を自覚した。既往として約30年にわたる右聾があった。初診時に右眼の外転神経麻痺があり,コンピュータ断層画像(CT)と磁気共鳴画像(MRI),上咽頭生検により,海綿静脈洞にまで浸潤した上咽頭癌と診断された。腫瘍は耳管を閉塞させた後に頭蓋内浸潤し,海綿静脈洞の外転神経を障害していた。以前からの聾のため耳症状を自覚せず,眼症状のみを主訴に診断に至った。眼球運動において外転障害を呈する症例では,上咽頭腫瘍も鑑別疾患として常に念頭におくべきと考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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