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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科56巻5号

2002年05月発行

文献概要

臨床報告

アレルギー性結膜炎患者,春季カタル患者の血漿オステオポンチン濃度

著者: 松浦範子1 内尾英一1 中沢正年2 南陸彦2 上出利光3 青木功喜14 大野重昭5

所属機関: 1横浜市立大学医学部眼科学教室 2横浜市立大学医学部寄生虫学教室 3北海道大学遺伝子病制御研究所病因研究部門分子免疫病分野 4青木眼科 5北海道大学大学院医学研究科視覚器病学分野

ページ範囲:P.893 - P.896

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 アレルギー性結膜炎11例と春季カタル18例につき,血漿オステオポンチン濃度を酵素抗体法キットを使って測定した。健常者12例を対照とした。平均年齢は,アレルギー性結膜炎では32歳,春季カタルでは16歳,対照群では30歳であった。オステオポンチン濃度は,アレルギー性結膜炎と春季カタルそれぞれで対照群よりも有意に高値であった(p<0.05)。アレルギー性結膜炎と春季カタルとの間に有意差はなかった。春季カタルでアトピー性皮膚炎のある10例では,皮膚炎のない8例よりも有意に高値であった。インテグリンを介する細胞接着に関与する酸性糖蛋白であるオステオポンチンが,アレルギー性結膜疾患に関与している可能性があることを示す所見である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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