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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科56巻6号

2002年06月発行

特集 第55回日本臨床眼科学会 講演集(4)

原著

水晶体嚢内摘出術が有用であった外傷性水晶体亜脱臼による緑内障

著者: 神本英徳1 高田百合子1 三浦昌生2

所属機関: 1市立吹田市民病院眼科 2神戸逓信病院眼科

ページ範囲:P.1019 - P.1023

文献概要

 58歳男性が右眼の視力低下で受診した。4か月前に右眼への鈍的外傷があった。右眼矯正視力は0.3,眼圧は38mmHgであった。水晶体は上方約半周が脱臼しており,緑内障性視野狭窄があり,角膜内皮細胞密度が640個/mm2に減少していた。角膜内皮と毛様体の保護を最優先に考え,白内障嚢内摘出術,前部硝子体切除,眼内レンズ毛様溝縫着を同時に行った。術後矯正視力は1.0に回復し,眼圧は3剤点眼で15mmHg以下に保たれている。角膜内皮細胞密度に変化はない。このような状態に対して白内障嚢内摘出術が有用であることを示す症例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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