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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科56巻7号

2002年07月発行

文献概要

臨床報告

HLA-B27陽性で網膜色素変性症を伴った1例

著者: 川村后幸1 和田裕子1 佐藤肇1 玉井信1

所属機関: 1東北大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1273 - P.1276

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 22歳女性が整形外科から紹介された。幼少時から夜盲があり,6歳時に視力低下を指摘され,以後弱視としてコンタクトレンズを装用していた。4年前より腎部から下肢にかけて疼痛があり,最近,整形外科で仙腸関節炎と診断された。HLA-B27陽性であり,これに伴う前部ぶどう膜炎の精査が紹介の理由であった。両眼に近視があり,矯正視力は右1.0,左0.8であった。前部ぶどう膜炎の所見はなく,両眼底に血管の狭細化と網膜色素上皮の粗糲化があった。求心性と輪状視野狭窄があり,網膜電図(ERG)は,scotopic, single flash, photopicともに減弱していた。以上から,網膜色素変性症と診断した。本症がHLA-B27陽性者に発症することは今まで報告されていない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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