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特集 緑内障診療ガイド—今日の戦略 Ⅰ.診断・治療の指針—私はこうしている 1.診断の指針
LASIK後の眼圧評価
著者: 魚里博1
所属機関: 1北里大学医療衛生学部生理光学教室
ページ範囲:P.19 - P.21
文献購入ページに移動 眼圧は,緑内障の診断・治療のみならず屈折矯正手術においても極めて重要である。角膜の屈折矯正手術では術後眼圧が正しく評価できないことが多くなっている。これは,術後の角膜形状変化による影響が大である。従来の角膜切開によるRK (radial keratotomy)などに比べて,最近のエキシマレーザーPRK (photo—refractive keratectomy)やLASIK (laser in situ kerato—mileusis)などでは角膜の術後強度は十分に保たれていると一般に考えられていた。しかし,圧平式の眼圧測定のような微小変形を伴う場合においてさえ,術後の角膜剛性や形状の変化がわずかであってもかなりの影響が生じることが明らかとなってきた1,2)。
筆者らは球殻シェルモデルを用いた力学的検討から(図1),角膜形状が修正された屈折矯正手術後の眼内圧が正しく評価できないことを示し,近視矯正では眼圧が過小評価される危険性を指摘してきた1,2)。過小評価の主たる原因は,角膜厚の減少と角膜曲率の変化が大きいことを理論的に示した。
筆者らは球殻シェルモデルを用いた力学的検討から(図1),角膜形状が修正された屈折矯正手術後の眼内圧が正しく評価できないことを示し,近視矯正では眼圧が過小評価される危険性を指摘してきた1,2)。過小評価の主たる原因は,角膜厚の減少と角膜曲率の変化が大きいことを理論的に示した。
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