icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科56巻9号

2002年09月発行

文献概要

特集 緑内障診療ガイド—今日の戦略 Ⅰ.診断・治療の指針—私はこうしている 1.診断の指針

緑内障の疫学—「多治見スタディ」について

著者: 岩瀬愛子1

所属機関: 1多治見市民病院眼科

ページ範囲:P.74 - P.75

文献購入ページに移動
調査の意義
 平成12年・13年度(2000年・2001年度)で,日本緑内障学会は岐阜県多治見市において大規模な緑内障の疫学調査(Tajimi study)を行った。この意義にっいて述べたいと思う。
 日本において,中途失明の原因疾患には何が多いかというデータは実は限られたものしかない。それは,身体障害者手帳の中請時の原因疾患統計であったり,全国病院統計であったりするが,たとえば前者は,視力低下が著明でも手帳の申請をしなければその数には入ってこない。また全国病院統計で外来患者の病名を調べたとしても,保険病名や疑い病名が入ってきたり,診断基準の不統一によるバイアスは避けられない。こうしたなかで,中途失明についてのデータがあるのは,1991年の「厚生の指標」と1994年の厚生省糖尿病研究班の調査などということになるが,緑内障に限定した調査ではなかった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?