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特集 緑内障診療ガイド—今日の戦略 Ⅰ.診断・治療の指針—私はこうしている 1.診断の指針
緑内障の疫学—「多治見スタディ」について
著者: 岩瀬愛子1
所属機関: 1多治見市民病院眼科
ページ範囲:P.74 - P.75
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平成12年・13年度(2000年・2001年度)で,日本緑内障学会は岐阜県多治見市において大規模な緑内障の疫学調査(Tajimi study)を行った。この意義にっいて述べたいと思う。
日本において,中途失明の原因疾患には何が多いかというデータは実は限られたものしかない。それは,身体障害者手帳の中請時の原因疾患統計であったり,全国病院統計であったりするが,たとえば前者は,視力低下が著明でも手帳の申請をしなければその数には入ってこない。また全国病院統計で外来患者の病名を調べたとしても,保険病名や疑い病名が入ってきたり,診断基準の不統一によるバイアスは避けられない。こうしたなかで,中途失明についてのデータがあるのは,1991年の「厚生の指標」と1994年の厚生省糖尿病研究班の調査などということになるが,緑内障に限定した調査ではなかった。
平成12年・13年度(2000年・2001年度)で,日本緑内障学会は岐阜県多治見市において大規模な緑内障の疫学調査(Tajimi study)を行った。この意義にっいて述べたいと思う。
日本において,中途失明の原因疾患には何が多いかというデータは実は限られたものしかない。それは,身体障害者手帳の中請時の原因疾患統計であったり,全国病院統計であったりするが,たとえば前者は,視力低下が著明でも手帳の申請をしなければその数には入ってこない。また全国病院統計で外来患者の病名を調べたとしても,保険病名や疑い病名が入ってきたり,診断基準の不統一によるバイアスは避けられない。こうしたなかで,中途失明についてのデータがあるのは,1991年の「厚生の指標」と1994年の厚生省糖尿病研究班の調査などということになるが,緑内障に限定した調査ではなかった。
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