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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科56巻9号

2002年09月発行

文献概要

特集 緑内障診療ガイド—今日の戦略 Ⅰ.診断・治療の指針—私はこうしている 2.治療の指針

正常眼圧緑内障の治療

著者: 鈴木康之1

所属機関: 1東京大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.86 - P.91

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はじめに
 正常眼圧緑内障(normal tension glaucoma:NTG)治療の指針について初期,中期,末期に分けて概説する。正常眼圧緑内障の治療に当たってまず注意すべきことは,一般にNTGの進行が比較的遅いため1,2),診断には時間を十分にかけること,さらに末期例以外は進行速度を評価してから治療を開始すべきことである。さらに,近年,眼圧下降効果の高い薬物が多く市販され,また代謝拮抗薬併用線維柱帯切除術後の濾過胞感染症例(図1)が増加しつつあるため,できる限り保存的療法で治療することが原則である。
 ここに示した治療の指針はあくまで現時点のものであり,今後の研究の進展および新薬の開発などにより変更される可能性が大きいこともあらかじめ述べておきたい。このことに留意していただいて,日常診療の参考にしていただければ幸いである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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