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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科56巻9号

2002年09月発行

文献概要

忘れられない患者

症状・経過が似たおふたり

著者: 池田陽子

所属機関:

ページ範囲:P.240 - P.240

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 ごく最近経験した急性緑内障発作の患者さんで,心に強く残った方が2人いらっしゃいます。1人は50代の女性,もう1人は70代の女性です。このおふたりは症状と経過がとてもよく似ていました。
 おふたりとも頭痛眼痛(いわゆる急性発作の症状)がして,2〜3日我慢をされてから当科に受診されました。眼圧が60〜70mmHgに上昇しており,レーザー虹彩切開術,降眼圧薬(点眼および内服)を併用し,ブロックは解除できました。しかし,その後眼圧はフルメディケーションでも30〜40mmHgと高値が持続し,隅角は全周PASになっていて,保存療法ではどうしようもありません。発作から2〜3日我慢したことが大きく影響しているのか,角膜内皮細胞は非常に少なく,おふたりとも500cell/mm2前後でした。水晶体も膨化して前方に押していたため,隅角癒着解離術+PEA−IOLの適応と考えられました。が,手術による内皮の減少を考えると……手術を行えば,いずれ必ずや内皮細胞減少による水胞性角膜症が起きて角膜移植になるでしょう……。悩みましたが,悩んでも仕方がなく,保存療法では眼圧コントロールが不良なので,患者さんには「将来,角膜移植になる可能性がある」とお話し,了解を得て手術を行いました。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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