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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科57巻1号

2003年01月発行

文献概要

連載 今月の話題

正常眼圧緑内障眼の視神経乳頭における病理組織変化

著者: 福地健郎1 上田潤1 阿部春樹1

所属機関: 1新潟大学大学院歯学総合研究科視覚病態学分野

ページ範囲:P.9 - P.15

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 正常眼圧緑内障(NTG)の病因機構にアプローチするきっかけとして,自験例を含めた報告例をまとめ,これまでに明らかにされている原発開放隅角緑内障(POAG)眼,実験緑内障眼の変化と比較した。これまでに報告されている限りでは,NTG眼の視神経乳頭部を含む病理組織学的所見はほぼPOAG眼,実験緑内障眼に類似している。ただし,篩状板はより貧弱で崩壊所見が強く,軸索の腫脹,空洞状変性が各所でみられた。NTGにおいても基本となるメカニズムはPOAG眼などと類似しているが,視神経障害が生じやすい背景や助長する因子はNTGでより強い可能性がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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