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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科57巻1号

2003年01月発行

文献概要

臨床報告

短絡電気火花による両眼角膜熱傷の1例

著者: 鶴岡智1 小林顕1 白尾裕1 朝井靖彦2 川筋綾子2 八田尚人2

所属機関: 1金沢大学大学院医学系研究科眼科学 2金沢大学大学院医学系研究科皮膚科学

ページ範囲:P.73 - P.76

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要約 34歳男性が,古紙プレス機の200V分電盤を掃除していて,電源が短絡した火花によって両眼に角膜熱傷が生じた。受傷2時間後の初診時の矯正視力は,両眼とも0.05であった。角膜中央部から鼻側に,角膜の2/3を占める混濁と,多数の銅の粒が角膜上に付着していた。洗眼後,角膜銅片異物と,壊死混濁した角膜上皮を除去した。抗生物質と副腎皮質ステロイド薬で感染予防と消炎をはかり,さらに治療用ソフトコンタクトレンズを装用させた。角膜上皮欠損はすみやかに修復し,受傷後3日後に消失した。受傷2週間後に矯正視力は両眼とも1.0に回復した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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