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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科57巻11号

2003年10月発行

特集 眼感染症診療ガイド

コラム 眼感染症への取り組み・いまむかし

英国での見聞

著者: 松田彰1

所属機関: 1理化学研究所

ページ範囲:P.125 - P.125

文献概要

 私は2001年4月から2年間,アトピー遺伝子研究で有名なJulian M Hopkin教授のラボに留学していました。Julianは11番染色体長腕とアトピー性疾患との関係を1989年に報告したオクスフォードグループのリーダーで,1997年に彼の故郷のウエールズに新設された医学部(University of Wales Swansea)にdirectorとして迎えられました。11番染色体説はその後,1994年に白川太郎先生(現京大教授)らによって,high affinity IgE receptorβ鎖(FcεRI-β)における遺伝子多型とアトピーとの相関という知見を加え,アトピー遺伝子研究の先駆けとなりました。

 私自身は,白川教授のご紹介で,このFcεRI-βのアトピー性疾患における役割を研究するために,ウエールズに出発しました。いろいろなメディアにも紹介されていることですが,英国は個人主義の国,階級社会の国であり,さまざまな面で学ぶ点が多かったように思います。眼科などの専門医(consultantという階級に分類されます)の地位は非常に高く,公的保険であるNHSの患者のほかにプライベートの診療をすることが認められていますので,収入も平均的な労働者階級の3~5倍はあるようです。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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