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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科57巻11号

2003年10月発行

文献概要

特集 眼感染症診療ガイド II.診断・治療のポイント 結膜

エンテロウイルス結膜炎

著者: 中川尚1

所属機関: 1徳島診療所

ページ範囲:P.126 - P.131

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はじめに

 エンテロウイルスによって起こる結膜炎は急性出血性結膜炎(acute hemorrhagic conjunctivitis:AHC)である。病原となるエンテロウイルスには,エンテロウイルス70(EV70)とコクサッキーウイルスA24変異株(CA24v)の2種類があり,臨床的には類似の症状・所見を示す。

 急性出血性結膜炎は急性伝染性結膜炎の1つで,眼科領域ではアデノウイルスによる流行性角結膜炎(epidemic keratoconjunctivitis:EKC)とともに厚生労働省の感染症サーベイランスの対象疾患になっている。現在,全国に約600の眼科観測定点があり,これらの定点からの報告数はインターネット上で閲覧できる。現在の流行状況を知ることも診断の一助になる(感染症情報センター:http://idsc.nih.go.jp/kanja/index-j.html)。

 本項ではエンテロウイルス結膜炎の臨床診断,実験室診断,治療について解説する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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