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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科57巻11号

2003年10月発行

文献概要

特集 眼感染症診療ガイド コラム 眼感染症への取り組み・いまむかし

眼内炎治療の私見

著者: 橋田正継1

所属機関: 1町田病院

ページ範囲:P.268 - P.269

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 眼内炎の発症時には,しばしば患者も主治医もパニックになってしまって迅速で正確な対応ができなくなりがちですが,種々の検査データの集計と患者への告知,さらには観血的治療などを瞬時のうちに対応する必要があります。一般外来もストップしますし,他院へ転院となりますと連絡や転院の手配で天地をひっくり返したようになるでしょう。ほんとうに嫌なものです。

 内科的治療や前眼部の洗浄で消炎が得られる症例もありますが,結局は硝子体手術が治療の中心となると思います。硝子体手術といいますと切り札という感じがありますが,かといって硝子体手術でもなかなか消炎が得られないケースもあるわけで,予後は起炎菌や菌体量,治療開始時期,患者因子などマルチファクターが関与していることはいうまでもありません。大切なことは初期治療が有効かどうかの判定を(特に硝子体手術を行わなかったとき)密にすることで,前房洗浄した直後はクリアでも数時間後に前房蓄膿,硝子体への炎症波及があることがありますので,応急処置を行ったまま翌日に外来受診してもらうような方針は賛成できません。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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