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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科57巻11号

2003年10月発行

文献概要

特集 眼感染症診療ガイド III.検査・治療の基礎知識

抗寄生虫薬の使い方

著者: 横井克俊1

所属機関: 1東京医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.322 - P.325

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 寄生虫は大きく分類すると,多細胞生物(吸虫,条虫,線虫など)と単細胞生物(原虫)に分けられる。眼科領域で問題となる寄生虫疾患の大部分を占めるのが,線虫の幼虫移行症である眼トキソカラ症,原虫感染症であるアメーバ角膜炎,眼トキソプラズマ症の3疾患である。本項ではそれら3病原体に対する治療薬について述べるが,トキソカラに対する駆虫薬投与は統一されたプロトコールがなく,その有効性・必要性が疑問視されている。またトキソカラと比較してアメーバ,トキソプラズマは構造が単純であるため,抗菌薬や抗真菌薬の一部に駆虫薬としての有効性が報告されている。しかし基本的に各病原体に特異的な治療薬はなく,生物学的分類の近い他の病原体に対して本来の適応がある薬物を転用しているに過ぎない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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