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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科57巻12号

2003年11月発行

文献概要

カラー臨床報告

晩発性濾過胞漏出に対する羊膜を用いた濾過胞再建術

著者: 椋野洋和1 金森章泰1 瀬谷隆1 前田秀高1 中村誠1 片上千加子1 根木昭1

所属機関: 1神戸大学大学院医学系研究科器官治療医学眼科学

ページ範囲:P.1699 - P.1704

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要約 難治性の晩発性房水漏出を繰り返した濾過胞を,羊膜を使って修復した。77歳女性と60歳男性の各1眼で,緑内障に対してマイトマイシンC併用線維柱帯切除術が行われた。血管に乏しい壁の薄い濾過胞が形成され,房水漏出を繰り返し,濾過胞炎があった。保存的療法や濾過胞内への自家血注入でも房水漏出が消失しなかった。両症例とも,当初の手術から17か月後に羊膜片を濾過胞部に縫着した。1例では羊膜の上皮を上,ほかの1例では下にした。術後,両症例とも濾過胞が形成され房水漏出はなく,眼圧も良好に維持された。羊膜を用いる濾過水疱修復術は,房水漏出を止めるとともに濾過胞維持の効果がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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