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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科57巻12号

2003年11月発行

文献概要

カラー臨床報告

無治療の糖尿病に対し血糖コントロール開始後にみられた眼病変化の1例

著者: 石井陽子1 正門光法1 仲西廣展1

所属機関: 1山香町立国保総合病院眼科

ページ範囲:P.1717 - P.1722

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要約 61歳男性が精査のために紹介され受診した。11年前に糖尿病を指摘されたが無治療であった。矯正視力は右0.9,左1.5で,右眼底に点状出血が1個あった。内科でインスリンによる糖尿病治療が開始され,HbA1cが急速に低下したが,開始の2か月後にしみ状出血と軟性白斑が両眼に多発し,以後6週の間,さらに悪化した。内科での治療開始とほぼ同時にプロスタグランジンE1製剤が整形外科で投与されていたことが判明し,これを中止したあと網膜出血は消退した。急速な血糖コントロールとプロスタグランジンE1製剤が網膜症悪化の原因であると推定した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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