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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科57巻13号

2003年12月発行

文献概要

臨床報告

脈絡膜出血への手術治療

著者: 陳介任1 篠田肇1 江下忠彦1 北村静章1 篠田啓1 井上真1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1803 - P.1807

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要約 目的:術中または術後に発症した脈絡膜出血への手術成績の検討。対象と方法:過去2年間に脈絡膜出血に対して手術を行った7例7眼につき,発症の危険因子,術後の網膜復位率,術後視力を検討した。年齢は49~89(平均70)歳であった。結果:脈絡膜出血の発症時期は,硝子体手術中2眼,硝子体手術後3眼,白内障手術中1眼,白内障手術後1眼であった。危険因子は,65歳以上の高齢6例,高血圧6例,糖尿病3眼,26mm以上の眼軸長1例,術中低眼圧2例であった。脈絡膜出血の除去は5眼で硝子体手術の強膜創を通じてのみ行い,2眼ではさらに強膜切開を加えた。7眼中6眼で網膜復位が得られた。最終視力は,術前に比べて5眼で維持または改善した。結論:術中生じた脈絡膜出血には積極的に手術を行うべきである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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