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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科57巻13号

2003年12月発行

文献概要

臨床報告

増殖糖尿病網膜症の硝子体手術適応

著者: 植木麻理1 南政宏1 今村裕1 佐藤文平1 池田恒彦1

所属機関: 1大阪医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1831 - P.1834

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要約 糖尿病網膜症に対して過去1年間に行った初回硝子体手術の成績を検索し,増殖糖尿病網膜症への硝子体手術の適応を検討した。対象は94例122眼で,黄斑部牽引性網膜剝離36眼,黄斑下牽引性網膜剝離32眼,硝子体出血のみ43眼,びまん性黄斑浮腫11眼であった。術後6か月の時点での視力は,2段階以上の改善76眼(68%),不変22眼(20%),悪化13眼(12%)であった。術後最終視力は,0.1未満が33眼(29%),0.1~0.7が72眼(57%),0.7以上が17眼(15%)であった。視力が悪化した13眼中6眼と,最終視力が0.1未満の33眼中15眼が黄斑部牽引性網膜剝離であった。増殖糖尿病網膜症に対する硝子体手術は,網膜剝離が黄斑に達する前に行うことが望ましいことを示す所見である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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