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本稿では筆者らの経験した臨床症例をもとに硝子体手術の術後合併症の1つである術後視野欠損の発生機序を考察する。特発性黄斑円孔100眼に対して,硝子体手術の前後に視野検査を行い,視野欠損の発生率および手術方法による影響について検討した。100眼中18眼に術後視野欠損を認め,視野欠損は常に灌流カニューラの対側に一致してみられ,灌流空気圧を下げた場合,視野欠損の発生率は有意に低下した。視野欠損例の長期観察で,灌流カニューラの対側の網膜に,網膜色素上皮の変性を主とする類円形の病巣を認めた。
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