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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科57巻2号

2003年02月発行

特集 第56回日本臨床眼科学会講演集 (1)

過去10年間の先天白内障の術後経過

著者: 津田恭央1 田中陽子1 山下美和子1 出口裕子1 雨宮次生1

所属機関: 1長崎大学大学院医歯薬学研究科眼科学・視覚科学科

ページ範囲:P.183 - P.187

文献概要

要約 目的:長崎大学眼科で行った先天白内障手術の成績の評価。対象:1998年までの10年間に手術を行い,術後3年以上の経過を追跡できた先天白内障28例。男性12例,女性16例で,両眼性20例,片眼性8例の48眼である。手術時の年齢は1か月から11歳で平均5.6歳。結果:両眼性20例中4例で両眼ともに1.0以上,11例で0.3以上の最終視力が得られた。両眼ともに0.1以下の最終視力が5例にあり,これらには小角膜症,眼振,緑内障などが術前からあった。片眼性8眼中1眼のみが1.0以上の視力であり,この症例の他眼の視力は0.2であった。他の7例では他眼の視力が良好であり,手術眼の最終視力は不良であった。結論:術前に合併症がない両眼性の先天白内障では,最終視力は比較的良好であった。片眼性では,合併症の有無にかかわらず術後視力は概して不良であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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