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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科57巻2号

2003年02月発行

文献概要

特集 第56回日本臨床眼科学会講演集 (1)

ラタノプロスト長期投与による黄斑浮腫の1例

著者: 中村護1 小野尚子1 藤原りつ子1 毛利祐介2

所属機関: 1あさぎり病院眼科 2平島病院眼科

ページ範囲:P.195 - P.199

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要約 70歳女性が左眼視力低下で受診した。14年前に原発開放隅角緑内障と診断され,右眼に1回,左眼に4回の対緑内障と対白内障などの手術を受けていた。約1年前から両眼にラタノプロストを点眼していた。受診時の矯正視力は右1.2,左0.2であった。眼底検査で左眼に黄斑浮腫があり,光干渉断層計で両眼に囊胞様黄斑浮腫が検出された。ラタノプロスト点眼を中止し,左眼にブロムフェナック点眼と炭酸脱水酵素阻害薬の内服を開始した。8週後に両眼の囊胞様黄斑浮腫は消失し,左眼視力は0.6に回復した。内眼手術の既往があるとき,ラタノプロスト点眼が囊胞様黄斑浮腫の原因になる可能性を示す症例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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