文献詳細
連載 あのころ あのとき 27
文献概要
視覚障害児との出会い
私と視覚障害児との最初の出会いは,医師免許取得1年後(昭和30年,1955年)に,教室の出張で奈良済生会病院に勤務していたときである。頼まれて奈良県立盲学校を検診した際,無眼球の子供を診て,眼科医になって間もない,いささか気負いのあった私にとって,これは大変な衝撃で,自分が今まで修めてきた眼科学が,その子に対して何の役にも立ってあげられない無力さを痛感したものである。
私と視覚障害児との最初の出会いは,医師免許取得1年後(昭和30年,1955年)に,教室の出張で奈良済生会病院に勤務していたときである。頼まれて奈良県立盲学校を検診した際,無眼球の子供を診て,眼科医になって間もない,いささか気負いのあった私にとって,これは大変な衝撃で,自分が今まで修めてきた眼科学が,その子に対して何の役にも立ってあげられない無力さを痛感したものである。
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