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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科57巻3号

2003年03月発行

文献概要

特集 第56回日本臨床眼科学会講演集 (2)

正常眼圧緑内障に対するチモロール・ゲルとラタノプロスト点眼薬の眼圧下降効果

著者: 橋本尚子1 原岳1 高橋康子1 久保田俊介1 久保田みゆき1 水流忠彦1

所属機関: 1自治医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.288 - P.291

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要約 正常眼圧緑内障33例について,チモロール・ゲルとラタノプロスト点眼薬の眼圧下降効果を検討した。チモロール単独使用で,治療前15.0±1.9mmHgの眼圧が4週後13.3±2.8mmHgに下降した(p<0.01)。ラタノプロスト単独使用で,治療前15.9±1.9mmHgの眼圧が4週後13.2±2.2mmHgに下降した(p<0.01)。チモロールにラタノプロストを追加したとき,13.3±2.8mmHgの眼圧が11.1±2.5mmHgに下降した(p<0.01)。ラタノプロストにチモロールを追加したとき,13.2±2.2mmHgの眼圧が12.0±3.3mmHgに下降した(p<0.05)。無治療時の眼圧から20%または30%眼圧を下降する目標達成率は,チモロール単独使用でそれぞれ20.0%と15.0%であり,併用で65.0%と40.0%に向上した。同様に,ラタノプロスト単独使用時の38.5%と7.7%が,併用で46.2%と30.8%に向上した。正常眼圧緑内障では,チモロール・ゲルとラタノプロストが単独で有意な眼圧下降効果を示し,両者の併用でより大きな効果が得られることが結論される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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