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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科57巻3号

2003年03月発行

文献概要

臨床報告

治療的全層角膜移植術が奏効した角膜真菌症の1例

著者: 濱生仁子1 足立格郁1 鈴木克佳1 近間泰一郎1 西田輝夫1

所属機関: 1山口大学医学部分子感知医科学講座(眼科学)

ページ範囲:P.363 - P.366

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要約 47歳男性が当初は左眼の細菌性角膜潰瘍,その後,角膜真菌症としての治療を受けた。改善がなく,発症から4か月後に当科を紹介され受診した。視力は光覚弁で,角膜潰瘍底に硬い石灰様沈着物があり,前房蓄膿と強い結膜充血があった。薬物治療の限界と判断し,治療的全層角膜移植術を行った。病巣部の組織には,石灰様沈着物の後方に真菌が高密度で集簇していた。術後の経過は良好で,炎症の再燃や,白内障以外の重篤な合併症はなく,術後1年に0.5の矯正視力を得た。適切な薬物治療で消炎しない真菌性角膜潰瘍に対して治療的全層角膜移植術が奏効した症例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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