文献詳細
特集 第56回日本臨床眼科学会講演集 (3)
文献概要
要約 5名の女性に発症したレーベル遺伝性視神経症の臨床像を検索した。全例にミトコンドリア点変異が検出され,診断が確定した。年齢はそれぞれ7歳,28歳,53歳,66歳,66歳であり,全例が両眼性の発症であった。3例では視力に明らかな左右差があり,4例では視野にも明らかな左右差があった。66歳で発症した2例では,それぞれヘルペス性ぶどう膜炎とエタンブトール投与の誘因があった。今回の症例群は,レーベル遺伝性視神経症が女性に発症した場合には,男性に比べて少なくとも片眼は症状が軽い可能性があることと,感染または薬剤投与などが女性発症者での発症のきっかけになりうることを示している。
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