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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科57巻4号

2003年04月発行

文献概要

特集 第56回日本臨床眼科学会講演集 (3)

硝子体手術を施行した内因性眼内炎後網膜剝離の1例

著者: 武田桜子1 徳田和央1 廣渡崇郎1 石井康雄2 松原正男1

所属機関: 1東京女子医科大学附属第二病院眼科 2ニュービジョン研究所

ページ範囲:P.449 - P.453

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要約 66歳女性に高熱が突発し,17日後に肝膿瘍に続発した敗血症として内科に入院した。その10日前から右眼視力低下があり,当眼科に紹介された。右眼視力は光覚弁で,前眼部炎症が強く,硝子体混濁のため眼底透見不能であった。血液から肺炎桿菌Klebsiella pneumoniaeが検出された。内因性眼内炎と診断し,全身的・眼科的に治療した。前眼部炎症と硝子体混濁は改善したが,初診から3か月後に牽引性網膜剝離が生じた。硝子体手術を行ったところ,増殖膜と硝子体が炎症細胞とフィブリンを含んでいた。経過は良好で,視力は最終的に0.1に回復した。肝膿瘍に続発した肺炎桿菌による転移性眼内炎は予後不良であるとされているが,本症例は硝子体手術が有効でありうることを示している。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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