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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科57巻4号

2003年04月発行

特集 第56回日本臨床眼科学会講演集 (3)

結膜および眼瞼悪性黒色腫に対し,炭酸ガスレーザーと局所化学療法を行った1例

著者: 後藤浩1 石川友昭1 慶野博1 進藤さやか1 富田真智子1 臼井正彦1 箕田健生2

所属機関: 1東京医科大学眼科学教室 2帝京大学市原病院眼科

ページ範囲:P.477 - P.482

文献概要

要約 目的:炭酸ガスレーザーと化学療法で治療した結膜と眼瞼の悪性黒色腫の症例報告。症例:77歳女性の左眼球結膜上方に黒褐色腫瘤が3年前に生じた。下方球結膜と下眼瞼にも同様な腫瘤が出現し,次第に拡大して受診した。小児期より左眼下眼瞼に母斑様の黒色腫瘤があった。所見と経過:左眼の下眼瞼縁に黒褐色腫瘤,球結膜上方の輪部に沿う扁平な黒色斑,下円蓋に隆起性の黒褐色腫瘤,上下の瞼結膜に黒色の色素斑の散在があった。球結膜と眼瞼縁腫瘤を切除し,悪性黒色腫と組織診断した。球結膜と瞼結膜の色素斑に炭酸ガスレーザーを照射した。マイトマイシンCの点眼,抗癌薬の全身投与,インターフェロン-βの結膜下注入を行った。下眼瞼縁の再発に対して再切除と,瞼球癒着などに対して形成手術を行った。初回治療から1年間,これ以外の再発はない。結論:球結膜の悪性黒色腫に,炭酸ガスレーザー照射と局所化学療法が奏効した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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