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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科57巻4号

2003年04月発行

文献概要

特集 第56回日本臨床眼科学会講演集 (3)

防腐剤非添加緑内障点眼薬の点眼瓶の汚染

著者: 横山恭典1 後藤陽子1 種元桂子1 薄木玲子2 佐治守2 茨木信博1

所属機関: 1日本医科大学付属千葉北総病院眼科 2日本医科大学付属千葉北総病院薬剤科

ページ範囲:P.487 - P.490

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要約 抗緑内障薬マレイン酸チモロール(チマバック(R))を含む点眼瓶の汚染の可能性を検索した。21名の高眼圧症または緑内障患者に2種類の点眼薬をそれぞれ1週間使用させた。防腐剤を含まないチマバック(R)点眼薬と,防腐剤である塩化ベンザルコニウムを含むマレイン酸チモロール点眼薬である。回収した点眼瓶口付着物の培養を行った。それぞれ21検体中,前者からの8検体,後者からの12検体に細菌が検出された。両群の検出率に有意差はなかった。分離された細菌について,塩化ベンザルコニウムを付加したときの最小発育濃度(MIC)を評価した。グラム陽性菌に対するMICは低く,陰性菌に対しては高かった。以上の結果から,チマバック(R)点眼瓶の汚染は少なく,グラム陰性菌への塩化ベンザルコニウムの抗菌力は弱いと結論される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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