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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科57巻4号

2003年04月発行

文献概要

特集 第56回日本臨床眼科学会講演集 (3)

短期間での増悪が観察されたBacillus cereus眼内炎の1例

著者: 高橋知里1 杉本昌彦1 脇谷佳克1 井戸正史1 佐宗幹夫1 宇治幸隆1

所属機関: 1三重大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.503 - P.506

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要約 草刈り中の65歳男性の左眼に異物が飛入し,眼痛が生じた。受傷から24時間後に受診した。左眼視力は手動弁で,眼球突出と眼瞼腫脹があった。左眼角膜に異物刺入創があり,眼内異物と眼内炎と診断した。手術までの数時間中に角膜混濁が急速に進行した。摘出した水晶体内に鉄片異物があり,前部硝子体を切除した。手術で得られた眼内組織からBacillus cereusが検出された。バンコマイシンなどの抗生物質を投与し12日後に眼内炎は寛解したが,低眼圧になり,最終視力は15cm手動弁であった。グラム陽性捍菌であるBacillus cereusによる眼内炎が急速に増悪した症例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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