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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科57巻4号

2003年04月発行

特集 第56回日本臨床眼科学会講演集 (3)

シリコーンオイルタンポナーデ後抜去不能症例

著者: 吉田牧子1 宮村紀毅1 北岡隆1 小嶺大志1 雨宮次生1

所属機関: 1長崎大学大学院医歯薬研究科眼科

ページ範囲:P.511 - P.514

文献概要

要約  過去6年間に硝子体手術にシリコーンオイル充填術を併用した193眼のうち,17眼(8.8%)では,以下の理由によりこれを抜去しなかった。7眼は低眼圧であり,抜去による眼球瘻に至る可能性が高かった。4眼には術後に強い増殖性硝子体網膜症(PVR)と網膜剝離が生じ,抜去により全網膜剝離になる可能性が高かった。PVRの他の1眼は,抜去に続いてガスタンポナーデが必要であったが,術後の安静が不可能であった。5眼では眼球瘻がすでに発症していた。シリコーンオイルを抜去できない症例は,視機能のいかんにかかわらず,経過観察が必要である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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