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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科57巻4号

2003年04月発行

文献概要

特集 第56回日本臨床眼科学会講演集 (3)

急性後部多発性小板状色素上皮症の浸潤病巣の造影所見と光干渉断層計像

著者: 雄鹿大地1 山田教弘1 岸章治1

所属機関: 1群馬大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.549 - P.553

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要約 急性後部多発性小板状色素上皮症(APMPPE)の黄白色滲出斑を蛍光眼底造影と光干渉断層計(OCT)で検索した。症例は20歳男性で,1眼のみに発症し,病状自覚1週後から18か月後までの経過を追った。眼底の滲出斑は,フルオレセイン蛍光眼底造影では早期に低蛍光,後期に過蛍光の逆転現象を示し,インドシアニングリーン蛍光眼底造影では全経過中,低蛍光であった。OCTでは,滲出斑は網膜色素上皮またはその前方に隆起する高反射帯として観察され,寛解期には消失した。滲出斑は網膜色素上皮の肥厚またはその前方の滲出物と考えられ,蛋白濃度が高い漿液性網膜剝離が黄斑部にあった。滲出病巣に一致して脈絡毛細血管板の閉塞があった。経過中に再発性の角膜上皮下浸潤が両眼に生じたが,副腎皮質ステロイドの点眼で消退した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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