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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科57巻4号

2003年04月発行

文献概要

特集 第56回日本臨床眼科学会講演集 (3)

自然吸収が観察された外傷性網膜前出血の1例

著者: 丸山貴大1 久保田芳美1 杤久保哲男1

所属機関: 1東邦大学医学部第一眼科学教室

ページ範囲:P.575 - P.578

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要約 22歳男性が自転車を運転中に転倒し,右眼を強打して即日受診した。矯正視力は右0.04,左1.5であり,右眼に前房出血と黄斑部にニボー形成を伴う網膜前出血があった。保存的に治療した結果,2週間後に網膜前出血は融解して後部硝子体後方に移動し,のちに拡散した。硝子体混濁は次第に薄くなり,視力は受傷4か月後に0.1,6か月後に0.9に改善し,眼底が透見可能になった。若年者の外傷性網膜前出血では,出血混濁に比べて視力が良好な場合には自然吸収しうることを示す症例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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