文献詳細
特集 第56回日本臨床眼科学会講演集 (3)
文献概要
要約 視交叉近傍病変の3症例を経験した。すべて女性であり,年齢は,67歳,80歳,61歳であった。1例は正常眼圧緑内障として4年間治療した後に,磁気共鳴画像検査(MRI)で鞍結節髄膜腫が発見された。1例は左眼の視力低下と視野異常で受診し,左眼に視神経萎縮と下鼻側半盲,両眼に傍中心暗点があり,MRIで左蝶形骨縁髄膜腫が発見された。1例は左視力低下で初発し,視神経炎として治療されたが改善せず,当科を受診した。連合暗点があり,CTとMRIなどで鞍上部の左内頸動脈瘤が発見された。視交叉近傍病変が緑内障または視神経炎に類似することを示す症例群であり,MRIを含む画像診断が診断確定に有用であった。
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