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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科57巻4号

2003年04月発行

臨床報告

初診時Fisher症候群が疑われたone-and-a-half症候群の1例

著者: 山本陽子1 大黒浩1 石川太1 中沢満1

所属機関: 1弘前大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.611 - P.614

文献概要

要約 16歳女性に右上下肢のしびれが突発し,外眼筋麻痺,運動失調,深部腱反射の消失を伴っていた。磁気共鳴画像検査(MRI)で中枢神経系に異常がなく,Fisher症候群が疑われた。発症の2日後に眼科を受診した。矯正視力は右0.8,左0.5であり,両眼の輻輳反応が消失していた。両眼とも垂直方向での運動障害はなく,右眼に内転障害,左眼に内外転障害があり,いわゆるone-and-a-half症候群を呈していた。再度のMRIで左側の橋背側部に高信号域があった。当初のFisher症候群ではなく,多発性硬化症が強く疑われた。副腎皮質ステロイド薬のパルスと漸減療法で眼球運動は改善し,橋の病巣が縮小した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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