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特集 第56回日本臨床眼科学会講演集 (4)
エタンブトール投与量と視神経症の発症率
著者: 竹下佳利1 井上美奈香1
所属機関: 1社会保険滋賀病院眼科
ページ範囲:P.687 - P.690
文献購入ページに移動要約 2000年までの7年間に当院で加療した結核患者について,エタンブトール視神経症の発症率を検索した。1996年までの3年間での発症率は投与を受けた129人中6人(4.7%)であり,1998年以後の3年間でのそれは237人中1人(0.4%)で有意差があった(p<0.01)。1996年の結核治療ガイドラインに伴い,当院ではエタンブトール投与量を変更した。1995年での平均投与量は17.0mg/kg/day,平均投与期間は4.6か月であり,2000年でのそれは13.6mg/kg/dayと3.8か月であった。視神経症の発症率が後半の3年間で低下した原因は,エタンブトール投与量が減ったためであると推定した。
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