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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科57巻5号

2003年05月発行

文献概要

特集 第56回日本臨床眼科学会講演集 (4)

耳側角膜小切開による日帰り白内障手術の術中合併症

著者: 原修哉1 市川一夫1 加賀達志1 中村友昭1 渡辺三訓1 吉田則彦1

所属機関: 1社会保険中京病院眼科

ページ範囲:P.743 - P.746

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要約 14施設で1年間に行われた角膜小切開日帰り白内障手術5,502眼を検討した。検討項目は,合併症の頻度,内訳と時期,術中処置,術前所見,術後の転帰である。術中合併症が63眼(1.15%)に生じ,後囊破損58眼,チン小帯断裂22眼,皮質残留5眼,核落下2眼である。術後視力は,合併症に対して適切な処置を行えば,合併症のない対照群と差がなかった。63眼中9眼では,眼内レンズの毛様溝縫着などの二次的処置が必要で,高核硬度や偽落屑症候群などが術前からあり,問題が予測されていた。角膜小切開日帰り白内障手術は処置を正しく行えば安全であるが,複数の危険因子がある場合には,当初から設備が整った二次施設での手術が望まれる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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