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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科57巻5号

2003年05月発行

文献概要

特集 第56回日本臨床眼科学会講演集 (4)

硝子体腔内眼内レンズ落下症例の検討.二次縫着には専用レンズを用いるべし

著者: 日下野勉1 北岡隆1 雨宮次生1

所属機関: 1長崎大学大学院医歯薬科学研究科眼科学・視覚科学科教室

ページ範囲:P.747 - P.750

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要約 挿入された眼内レンズが硝子体腔に落下した5例5眼を遡及的に検索した。年齢は63歳から86歳,平均75歳であった。眼内レンズは全例で囊外に固定されていた。2眼は無水晶体眼に対する二次挿入で,他の3眼中2眼には術中に後囊破損があり,1眼には術直前に穿孔性外傷があった。眼内レンズ脱臼の直接の原因は,転倒打撲1眼,大きな後囊破損2眼であり,さらに縫着用ではない眼内レンズの使用が2眼あった。硝子体切除の既往,高齢,術中の後囊の破損などが眼内レンズの硝子体腔落下の危険因子であり,挿入時に慎重な手術操作が望まれる。縫着用ではない眼内レンズの使用は新しい危険因子であり,避けるべきである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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