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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科57巻5号

2003年05月発行

文献概要

特集 第56回日本臨床眼科学会講演集 (4)

過去4年間の眼内悪性リンパ腫の検討

著者: 角環1 福島敦樹1 林暢紹2 小浦裕治1 小松丈記1 橋田正継3 政岡則夫4 上野脩幸1

所属機関: 1高知医科大学眼科学教室 2岡林病院眼科 3町田病院眼科 4まさおか眼科

ページ範囲:P.809 - P.813

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要約 過去4年間に眼内悪性リンパ腫5例9眼を経験した。男性1例,女性4例で,年齢は59~81歳,平均70歳であった。受診の動機は,視力低下3例,霧視1例,飛蚊症1例であった。初診時の全身検査で,眼外に悪性リンパ腫の所見は5例すべてになかった。全例に遷延する硝子体混濁があった。全例に硝子体生検を行い,細胞診で診断が確定した。硝子体中のIL-10/IL-6比が,測定した4例すべてで高値であった。しかし,この値と以後の経過には明らかな関連はなかった。診断後4例に全眼球照射を行い,うち3例には化学療法を行った。4例で,眼症状出現から4~48か月,平均23か月後に頭蓋内転移が起こった。これら4例は不幸な転帰をとった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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