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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科57巻5号

2003年05月発行

文献概要

特集 第56回日本臨床眼科学会講演集 (4)

著明な眼瞼,眼窩血腫をきたした小児眼窩血管腫の1症例

著者: 梅山圭以子1 木本高志1 小川豊2 山内康雄3 和田光正4 国富薫1 上原雅美1

所属機関: 1松下記念病院眼科 2関西医科大学形成外科学教室 3関西医科大学脳神経外科学教室 4関西医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.836 - P.840

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要約 5歳女児が3日前からの皮下出血を伴う強い右上眼瞼腫脹で受診した。複数の画像診断で,上眼瞼から眼窩にかけて血性の囊腫様病変があった。3週後に視力が低下し,眼圧が28mmHgに上昇した。眼瞼部の穿刺吸引で陳旧化した血液が得られ,眼窩血腫が疑われた。眼圧は正常化したが,眼瞼腫脹は持続した。まず経皮的,続いて経頭蓋的に腫瘤を摘出し,病理組織学的に海綿状血管腫と診断された。術後,眼瞼腫脹はほとんど消失し,視力も正常化した。本症例では,筋円錐外の海綿状血管腫が自然出血して血腫を形成したと推定された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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