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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科57巻5号

2003年05月発行

文献概要

臨床報告

電撃傷により著明なぶどう膜炎および白内障を発症した1例

著者: 福田由美1 杉谷倫子1 玉田裕治1 河野吉喜1

所属機関: 1岐阜市民病院眼科

ページ範囲:P.881 - P.884

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要約 33歳男性が釣りの最中に感電し,一時的に意識を消失した。顔面,左手,両足底に電撃傷があった。2週間後に左眼結膜が充血して受診した。右眼に異常はなく,左眼に球結膜充血と軽い虹彩炎があった。その8日後に右眼に眼痛が突発し,視力が手動弁に低下した。前房内にフィブリン塊形成を伴う急性ぶどう膜炎が右眼にあった。1か月後にぶどう膜炎は消退し,視力は1.0に回復した。受傷から3か月後に進行性の前囊下,後囊下白内障が両眼に生じ,矯正視力が右0.5,左0.3になった。白内障手術で視力が回復し,以後の経過は順調である。ぶどう膜炎が電撃によって発症した稀有な症例である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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