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緑内障では,多くは抗緑内障点眼薬による薬物治療が第一選択の治療法である。この点眼治療は,点眼薬が1剤で有効な治療効果を得ることが望ましいが,眼圧や視機能の維持をはかるために2剤や多剤投与されることも多い。抗緑内障点眼薬は点眼が継続されてはじめていろいろな作用効果が期待できるが,日常の診療では,点眼薬いかんでは角膜への影響が問題となり,やむなく点眼治療を中断せざるを得ない場合もあり,単に点眼薬の効果だけに注目して処方するわけにもいかないのが実際のところであろう。
そこで本稿では,抗緑内障点眼薬が角膜に及ぼす影響について,緑内障外来で点眼治療がなされている306例575眼において,点眼薬の併用数が増すことは角膜にどのように影響するか,選択する点眼薬により角膜との関係は異なるか,どの点眼薬の組み合わせが角膜にやさしいかについて角膜上皮バリア機能の面から調べることにより,抗緑内障点眼薬の選択に際して,効果の観点からだけでなく,角膜との相性の面からも考え合わせることが“よりよき緑内障治療”となることを述べる。
そこで本稿では,抗緑内障点眼薬が角膜に及ぼす影響について,緑内障外来で点眼治療がなされている306例575眼において,点眼薬の併用数が増すことは角膜にどのように影響するか,選択する点眼薬により角膜との関係は異なるか,どの点眼薬の組み合わせが角膜にやさしいかについて角膜上皮バリア機能の面から調べることにより,抗緑内障点眼薬の選択に際して,効果の観点からだけでなく,角膜との相性の面からも考え合わせることが“よりよき緑内障治療”となることを述べる。
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