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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科57巻6号

2003年06月発行

文献概要

特集 第56回日本臨床眼科学会講演集 (5)

画像診断が有用であった囊胞を伴う小眼球の1例

著者: 右京久樹1 久瀬真奈美1 松原央1 井戸正史1 宇治幸隆1

所属機関: 1三重大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.955 - P.958

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要約 生後2週の女児が右眼の小眼球で受診した。角膜径は右2.5mm,左10mm,眼軸長は右10mm,左16.5mmであった。各種の画像検査で,眼球内容と交通する囊胞様病変が右眼球の後上方に検出された。囊胞が径20mmに増大したために,生後21週で眼球と囊胞を摘出した。摘出眼は病理組織学的に胎生裂閉鎖不全が原因である先天性眼窩眼瞼囊胞であった。胎生裂閉鎖不全による囊胞は眼球の下方にあるのが通例であるが,本症例では後上方にあった。術前の診断と治療方針の決定には,画像検査,特に超音波顕微鏡(ultrasound biomicroscope:UBM)が有用であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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